足利政氏館
<城名> 足利政氏(あしかがまさうじ)館、久喜(くき)館
<所在地> 埼玉県久喜市
<主な城主> 足利政氏
<遺構> 土塁、空堀(県指定史跡)
<交通> JR東北線「久喜」駅から徒歩約10分
<紙面掲載日> 2000/08/03
<歴史> 足利政氏は2代目古河公方。初代・成氏の子。古河公方中随一の文化人・教養人と評される。北条早雲側についた子・高基(3代目)と不和となり、小山−岩槻−久喜と逃れ、隠居。享禄4(1531)年、久喜館で没。3代目・高基も弟(小弓公方)や子(晴氏)と不和になり、隠居の身に。久喜館には政氏存命中に甘棠院(かんとんいん)が建てられ現在に至る。敷地内には政氏の五輪塔があり、政氏ゆかりの宝物(県立博物館に保管)も多い。
<史跡歩記> 市内は急速に発展し、住宅地になっていますが、甘棠院・中門手前に深い空堀が残っています。草木も綺麗に刈られていますので堀を歩くことが可能で、深さの実感が体験できます。空堀は匚(上が北)状に残っています。東側は民家や道路となり、消滅しています。北側(良好に土塁・空堀が残る記述あり)には鉄条網があり進入ができません。