仲山城
<城名> 仲山城
<所在地> 埼玉県秩父郡長瀞町上下郷
<主な城主> 阿仁和直家
<遺構> 空堀、土塁
<交通> 秩父鉄道樋口駅から徒歩約30分。
<紙面掲載>2001/11/1
<歴史> 新田義貞配下の阿仁和基保が京都から一族郎党を率いて築いた城。基保の子・直家が2代城主になったが、秋山城主秋山新九郎との戦いに敗れ、延文2(1357)年、樋口の河原で斬られた。
<史跡歩記> 秩父鉄道樋口駅から140号線沿いを東へ10分ほど歩くと、現存するものとしては日本最大の板碑、「野上下郷石塔婆」があります(写真左から1)。高さ約5mと壮観で、国の史跡に指定されています。この板碑は阿仁和直家の妻・芳野御前が、秋山新九郎との戦いで亡くなった夫の追善供養のため建てたものと伝えられています。
戦の原因は直家と秋山新九郎の侍女が恋仲になったためとか(苦笑)。
板碑の背後に見える267mの小山が仲山城です(写真2)。板碑の脇の道をそのまま進み、黄色の県営住宅の先を右に曲がると仲山城の入り口です。中田正光著の「秩父路の古城址」によれば「民家裏を直登」と書いてありますが、その後整備されたようで、林道を歩いていくと登山道があります。Y字になっており、仲山城の案内板どおりに右に登ります。あとは路なりに進めば一曲輪(写真3)まで一本道です。曲輪が3つの小規模な山城ですが空堀・土塁が残っています。一曲輪には説明版があります。景色が良く、天神山城が見えます(写真4)。屋根つきのベンチが嬉しいです。